私は大学の教員で長年英語教育の研究を行ってきました。
その中で、特に、TPR (Total Physical Response)という英語を聞きながら動作を行う教授法に興味がありました。
TPRというのは、赤ちゃんが母国語を身につけていく過程を外国語学習に応用した教授法で、「動作を行いながら外国語を習得していく」というものです。
赤ちゃんはしゃべり始めるまで、ひたすら親や周囲のことばを聞きつづけ、話し手の動作を通して意味を理解するようになります。
そして徐々にそのことばに対して、赤ちゃん自身も全身で反応するようになり、理解していることを動作で示します。このような過程を応用したのがTPRです。
1960年代にアメリカの心理学者であるJames Asherによって提唱され、日本語では「全身反応教授法」などと訳されています。
よって、TPRはどちらかというと児童を対象にしたものが多いので,大人も楽しんで行えるTPRとはどのようなものだろうと長年模索しておりました。
そのような中,ハワイに行った際に,ワイキキで無料のヨガの講座に参加しました。
英語でインストラクションを聞きながら,体を動かしていくのですが,それがとても楽しくて楽しくて。これが大人のTPRなのかと悟り,いつか自分でも教えられるようになりたいと思い,それから何年もかけて,ヨガのインストラクターの資格(全米ヨガアライアンスRYT200・RYT500)を取得しました。
特に,RYT500はハワイに2年間滞在する機会がありましたので,その時に取得しました。
その2年間はハワイのいろいろなヨガスタジオに通い,ほぼ毎日ヨガのレッスンに参加しておりました。英語とヨガが同時に学べて本当に有意義で楽しかったです。
この楽しさを皆様にお伝えしたいと思い,「英語でYOGA!」を執筆いたしました。
「英語でYOGA!」には、かつての私が「こんな本があったらいいのに」と思っていた内容をぎっしり詰め込みました。
インストラクションの英語や呼吸・瞑想で使う英語の他、海外でヨガのクラスに参加する時に役立つ英語や外国人がレッスンを受けに来たときの受付対応なども学べます。
「英語でYOGA!」を熟読し、無料の付属動画が6本ありますので、これらを毎日活用して学べば、以下のようなことが実現できます。
- 英語力が向上する。
- 基礎的なヨガのポーズができるようになる。
- ハワイなどの海外でヨガスタジオでヨガのレッスンが受けられるようになる。
- 外国人がレッスンに来た時に英語で対応できる。
- 日本でも海外でも英語でヨガを教えられる。
本書と動画がかつての私のように「英語でヨガをやってみたい」「海外でヨガのレッスンを受けたい」「英語でヨガを教えたい」と思っている方々のお役にたてば幸いです。
自己紹介
ヨガを英語教育に取り入れてTPRの教授法を確立したいと思い、ヨガのインストラクターの資格(全米ヨガアライアンスRYT500)を取得し、ヨガのインストラクターになりました。(本業は大学の英語教員です)
「英語でYOGA!」の本の内容
最初に「英語でYOGA!」の本の内容をご紹介をします。
「英語でYOGA!」では、TPR(Total Physical Response)という教授法を用い、ヨガの動きやポーズにあわせて英語を学びます。言葉と体の動きを伴わせることによって、より効果的に英語が脳に定着します。以下のような内容が学べます。
CHAPTER 1 ヨガのレッスンでよく使う英語の単語・表現を覚えよう
- 英語で身体の部位を覚えよう
- ヨガのレッスンでよく使う英語の動詞を覚えよう
- ヨガのレッスンでよく使う副詞・副詞句を覚えよう
- ヨガのレッスンでよく使う英語の表現を覚えよう
CHAPTER 2 呼吸や瞑想で使う英語の表現を覚えよう
- 呼吸に関する英語の単語・表現を覚えよう
- 瞑想でよく使う英語の表現を覚えよう
- よく使うムドラー(手の形)の英語の表現を覚えよう
CHAPTER 3 基本のポーズでよく使う英語の表現を覚えよう
- 立ちポーズでよく使う英語の表現を覚えよう
- よつんばいのポーズの英語の表現を覚えよう
- 座っておこなうポーズの英語の表現を覚えよう
- 椅子に座っておこなうポーズの英語の表現を覚えよう
- 仰向け・うつ伏せのポーズの英語の表現を覚えよう
CHAPTER 4 ポーズを組み合わせた一連のヨガの動きの英語スクリプト
- 英語朝ヨガ
- オフィス英語ヨガ
- お休み前の英語陰ヨガ
CHAPTER 5 海外でヨガのクラスに参加してみよう
- 海外でヨガのクラスに参加する時に役立つ英語の表現を覚えよう
- ヨガの種類
CHAPTER 6 外国人がヨガのレッスンに参加したときに役立つ英語表現
- 受付で
- 支払い
- レッスン中によく使う英語の表現を覚えよう
- レッスン前後の雑談
本書は以下のような方にぜひ読んでいただきたいと思っています。
- 楽しく英語を学びながら、運動不足を解消したい方
- ストレッチやヨガなどが好きな方で,同時に英語力も高めたい方
- 外国人のヨガの動画の英語がわかるようになりたい方
- ハワイなどの海外でヨガのレッスンを英語で受けたいと思っている方
- ヨガやフィットネス系のスタジオ(インストラクター・受付など)で外国人の対応に困っている方
- ご自身のレッスンを英語で行いたいヨガやフィットネス系のインストラクターの方
無料で視聴できる「英語でYOGA!」の付属動画
本を購入していない方も動画は無料で視聴できますので、ぜひ、ご利用ください。
CHAPTER4の以下の3つのスクリプトの動画が学習できます。
- 英語朝ヨガ
- オフィス英語ヨガ
- おやすみ前の英語陰ヨガ
「英語でYOGA!」の動画での学習の仕方
ステップ1
最初に本書でしっかりと個々の動きを英語で理解してください。
ステップ2
しっかりと英語が理解できましたら,動画を見ながら英語でヨガに挑戦です。動画から流れてくる英語を聞きながら,ヨガを毎日の習慣にしましょう。
ヨガをやる時は,英語を聞くことに集中し,それに従って動作をおこなってください。わからないことがあっても途中で止めずに,インストラクターの動作を見ながら,最後までおこないましょう。
わからなかった英語表現はひと通り終わってから,本書に戻り,Chapter4 のスクリプトやその他の章で紹介している動きやポーズ確認しましょう。
ステップ3
動画で英語を聞きながらひと通り動作ができるようになったら,今度はシャドーイングに挑戦です。
ヨガをおこないながら,動画の英語にかぶせるように,動作に合わせて英語で発話します。まさしく体で英語を覚えるということになります。
英語朝ヨガ
立ちポーズ中心のシークエンスです。朝はもちろん体を動かしたいときに行ってください。ベランダや庭で行うと気持ちいいです。
「英語朝ヨガ」のロングバージョンです。時間に余裕がある方はこの動画で練習してください。
上記の動画との違いは、テンポを少し遅くして、バックミュージックもゆったりめのものにしました。
また、太陽礼拝が左右2回ずつになっています。
「英語朝ヨガ」では以下のようなポーズが学べます。「英語でYOGA!」のp116にスクリプトがあります。
- Child Pose
- Cat and Cow
- Downward Facing Dog
- Sun Saltation
- Warrior2 and Triangle
- Tree Pose
- Twist
以下に各ポーズの解説があります。
オフィス英語ヨガ
オフィスでできる英語ヨガです。休み時間などに行ってください。
もちろんおうちの中など、椅子にさえ座っていればどこでもできます。特に、飛行機の中、新幹線の中などで行ってみてください。リフレッシュできます。
こちらは陰ヨガ風です。ホールドの時間を長くしております(15分)。
時間があるときにはこちらを行ってください。肩こり・首こりに本当に効きます。
「オフィス英語ヨガ」では以下のようなポーズが学べます。「英語でYOGA!」のp129にスクリプトがあります。
- Ear to Shoulder
- Chest Opener
- Eagle Arms
- Spinal Twist
以下の記事で①Ear to Shoulder ②Chest Opener ③Eagle Armsの詳細が学べます。
おやすみ前の英語陰ヨガ
こちらは陰ヨガをベースにしていますので、ポーズを保持する時間が長いです。動く瞑想と呼べるくらい、とてもリラックスできます。
枕、またはバスタオルや毛布をたたんでその上に座って、お尻を高くして行いましょう。
陰ヨガをやりなれた方だと上記の20分版では、ホールドの時間が短いなと感じられたのではないでしょうか。より本格的な陰ヨガを体験していただくために、30分のロングバージョンを作成しました。
「おやすみ前の英語陰ヨガ」では以下のようなポーズが学べます。「英語でYOGA!」のp136にスクリプトがあります。
- Butterfly Pose
- Straddle
- Child Pose
- Anahatasana
- Sphinx
- Reclining Twist
- Happy Baby Pose
- Savansana
おわりに
朝晩のちょっとした時間に、瞑想やリラックスのために、上記のYouTube動画をフル活用して「英語でYOGA!」を習慣化しましょう。
また、運動不足解消のために、天気のいい日はベランダや庭で、スマフォを持っていき動画を聞きながら「英語でYOGA!」を行いましょう。
私はほぼ毎日行っていますが、とても気持ちいいです。
もしくは椅子に座って行なえる一連の動きもありますので、何かの待ち時間や飛行機内でも、上記のYouTube動画を利用してイヤフォンをして行うことができます。
英語力を向上させながら,健康も手に入れましょう。
なお、ヨガをもっと本格的に英語で学びたい方は、単語・動画・本・スクールなどの情報を1つにまとめた英語でヨガを学ぶ・英語でヨガを教えるための完全ガイドを参考にしてください。
ヨガワークスの詳細はヨガワークスのRYT200を徹底解説!、または以下の公式サイトを参照してください。
RYT200の通学コースの詳細はこちら>>>ヨガワークス【通学コース】
RYT200のオンラインコースの詳細はこちら>>>ヨガワークス【オンラインコース】
また、アンダーザライトの「ヨガ放題」でも英語のヨガのレッスンがあります。
アンダーザライトの「ヨガ放題」の公式サイト